~ 2級FP技能士 独学合格への道 ~

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2級FP技能士 2008年9月学科試験 問題 57

相続事業承継

 取引相場のない株式の相続税評価等に関する次の記述のうち、最も不適
切なものはどれか。

1.評価会社の議決権総数の50%超の議決権を有する株主グループに属する
  中心的な同族株主が相続等により取得した株式の価額は、原則的評価方式
  により評価する。
2.株式の価額を評価する場合の会社規模区分の判定において、直前期末以前
  1年間における従業員数が100人以上の会社は、その会社の総資産価額
  や取引金額の大小にかかわらず大会社となる。
3.評価会社が土地保有特定会社または株式保有特定会社に該当する場合のそ
  の会社の株式の価額は、同族株主以外の株主等である少数株主が相続等に
  より取得した場合であっても、純資産価額方式により評価する。
4.小会社の株式の価額を純資産価額方式により評価する場合において、株式
  取得者とその同族関係者の議決権の合計数が評価会社の議決権総数の50
  %以下のときは、その取得した株式の価額は純資産価額の80%相当額で
  評価する。



中野克彦
 解説者:中野 克彦

   (経営コンサルタント、CFP(R)、1級FP技能士)




解答と解説 正解:1 【取引相場のない株式の相続税評価】


 2級の学科試験では、あえて出題の少ない雇用保険を選んでみました。出題が少ない分、あまり勉強をしていない方もいるのではないかと思ったのがその理由です。この問題を通して、基本手当についてマスターしておきましょう。


1.○:同族株主とは、株主1人とその同族関係者の有する株式の合計数が
    発行済み株式数の30%以上を占める場合のその株主とその同族関係
    者をいいます。また、50%超の株主グループがあるときは、そのグ
    ループのみとなります。ともに原則的評価方式により評価されます。

2.○:会社規模の区分で、大企業となるのは「従業員数100人以上」であ
    るかどうかになります。100人未満の会社は「取引金額(売上高)」
    「純資産残高」のいずれか大きい方で判定します。

3.×:特定会社であっても、同族株主以外の株主等である少数株主の場合、
    原則的評価方式(純資産価額方式)ではなく、特例的評価方式(配当
    還元方式)により評価をします。

4.○:株式の取得者の属する同族関係者グループの議決権割合が50%以下
    である場合は1株当たりの純資産価額を上記計算式の80%となりま
    す。


おそらく、みなさまが苦手であろう「取引相場のない株式の評価」の問題です。3級では、ごまかしごまかし勉強してきたのではないでしょうか。でも、そろそろ正面からぶつかってみましょう。


1.自社株の評価
                 ┏━━━━━┓
                 ┃株式取得者┃
                 ┗━━┳━━┛
        ┏━━━━━━━━━━━┻───────────┐
     ┏━━┻━━┓                 ┌──┴───┐
     ┃同族株主等┠┬持株割合30%以上の株主グループ │非同族株主等│
     ┗━━┳━━┛└50%超の株主グループ      └──┬───┘
        ┃                       │
        ┠────────┬─────────────→│
        ┃        │┌中心的同族株主以外    │
        ┃        └┼役員でない        │
    ┏━━━┻━━━┓     └持ち株割合5%未満┌───┴───┐
    ┃原則的評価方式┃      (取得後で判定) │特例的評価方式│
    ┗━━━┳━━━┛               └───┬───┘
   ┌────┻━━━━┓                  │
┌──┴────┐┏━━━┻━━━┓              │
│特定の評価会社│┃一般の評価会社┃              │
└─┬─────┘┗━━━┳━━━┛              │
  │   ┏━━━━━━╋━━━━━━┓従業員100人以上    │
  │ ┏━┻━┓  ┏━┻━┓  ┏━┻━┓         │
  │ ┃小会社┃  ┃中会社┃  ┃大会社┃         │
  │ ┗━┳━┛  ┗━┳━┛  ┗━┳━┛         │
  │   ┃      ┃      ┃           │
┏━┷━━━┻━┓ ┏━━┻━┓ ┏━━┻━━━━━┓  ┌──┴───┐
┃純資産価額方式┃ ┃併用方式┃ ┃類似業種比準方式┃  │配当還元方式│
┗━━━━━━━┛ ┗━━━━┛ ┗━━━━━━━━┛  └──────┘
                                     
←─────────────────────────→  ←──────→
          同族株主等               非同族株主等
                                     
←───────────────────────────────────→
 高い評価                           低い評価



2.原則的評価方式

(1) 類似業種比準方式

事業内容が類似する上場企業の業種の株価を基に自社株を評価する方式です。

ポイントは、1株あたりの「配当金額」「利益金額」「純資産価額」の3要素をもとに評価を行うことです。そしてもうひとつ、この3つのうち、もっとも重視されているのは「利益金額」ということです。計算式を見ると3が掛けられています。

さらに、評価の安全性を考慮して、大会社には70%、中会社には60%、小会社には50%の斟酌率を乗じます。

試験対策としては、利益金額が最も重視されていること、そして斟酌率というものが会社の規模によりそれぞれ掛けられるということ、この2点を押さえておきましょう。


(2) 純資産価額方式

これは個人に対する相続税の考え方を会社に適用したもので、相続税評価額ベースの純資産価額を基に自社株の評価を行います。

個人事業と変わらない小会社は、純資産価額方式を用います。
概略の計算式を書くと、
┌──────────────────────────┐
│1株当たりの純資産価額=(資産?負債)?法人税相当額│
└──────────────────────────┘
        ※資産と負債は相続税評価額になります。

株式の取得者の属する同族関係者グループの議決権割合が50%以下である場合は1株当たりの純資産価額を上記計算式の80%とします。


(3) 特定の評価会社

同族株主等が取得した株式について、土地保有特定会社や株式保有特定会社等に該当した場合、純資産価額方式で評価します。同族株にし以外は配当還元方式で評価を行います。つまり資産のうち土地や株式がほとんどを占める特殊な会社ということです

? 土地保有特定会社
 総資産の中で、土地を一定以上保有している会社をいいます。

? 株式保有特定会社
 総資産の中で、株式を一定以上保有している会社をいいます。



3.特例的評価方式

(1) 配当還元方式

過去2年間の配当実績により株価を算出する方法です。配当還元方式は他に比べて自社株の評価が低くなるのが一般的です。仮に配当還元価額が原則的評価方式によって計算した価額を超える場合は、原則的評価方式の評価額になります。

つまり、特例的評価方式がもっとも自社株の評価額が低くてすむということになります。


 ─────── COPYRIGHT (C) Katasuhiko Nakano All Rights Reserved. ───────
スポンサーサイト

テーマ : FP資格独学取得
ジャンル : 学校・教育

2級FP技能士 2008年9月学科試験 問題 49

不動産

 「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特
例」(以下「本特例」という)に関する次の記述のうち、誤っているものは
どれか。

1.譲渡した年の1月1日における所有期間が5年以下の居住用財産の譲渡の
  場合には、本特例の適用を受けることはできない。
2.買換資産として取得した家屋の居住用部分の床面積が50?未満の場合
  には、本特例の適用を受けることはできない。
3.本特例の繰越控除の対象となる譲渡損失があったとしても、合計所得金額
  が3,000万円を超える年分については、本特例の繰越控除の適用を受
  けることはできない。
4.本特例の適用を受けた場合には、買換資産の取得に係る住宅借入金等特別
  控除の適用を受けることはできない。



中野克彦
 解説者:中野 克彦

   (経営コンサルタント、CFP(R)、1級FP技能士)




解答と解説 正解:4 【居住用財産の譲渡の特例】


 不動産の税金で定番の、居住用財産の譲渡の特例の問題です。この問題は5つある特例の中で、譲渡損失が出た場合の「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」についてです。


1.○:本特例を受けるには、譲渡した年の1月1日における所有期間が5年
    超である必要があります。

2.○:家屋の居住用部分の床面積が50?以上でなければ、本特例の適用要
    件を満たす必要があります。

3.○:合計所得金額が3,000万円を超える場合、本特例を利用すること
    はできません。

4.×:本特例と住宅借入金等特別控除は併用することが可能です。



居住用財産の譲渡の特例には、譲渡益が出た場合と、譲渡損の場合の2通りがあります。さらに、譲渡益が出た場合には3つの特例が、譲渡損が出た場合は2つの特例があります。

 ┌──────────────────────────────────┐
 │ <譲渡益>                            │
 │   1.3,000万円の特別控除                 │
 │   2.軽減税率の特例                      │
 │   3.買換えの特例                       │
 │                                  │
 │ <譲渡損>                            │
 │   4.買換え等の場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例  │
 │   5.(買換えない場合の)譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例│
 └──────────────────────────────────┘

本問は、4つ目の特例になります。ここでは、この特例について理解していきましょう。


「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」


たとえば、東京に自宅を購入し、しばらくしたら大阪に転勤になってしまいました。ほぼ東京に戻れることはない場合、みなさまならどうするでしょうか。

そんな時、購入した東京の自宅を売却(譲渡)し、あらたに、大阪に自宅を購入したとします。しかし、東京の自宅は購入した時よりも安くしか売却できず譲渡損失がでてしまった・・・ こんな時のこの特例を利用します。



<1.売却する東京の自宅の要件>

   所有期間:5年超(譲渡した年の1月1日時点)


<2.購入する大阪の自宅の要件>

   譲渡日の属する年の翌年12月31日まで所有
   繰越控除の適用を受ける年の年末時点で住宅ローン残高がある
   床面積:50?以上(居住用部分)


<3.本特例を利用した場合のメリット>

通常、不動産の譲渡所得は分離課税のため、損益通算の対象にはならないが、本特例を利用することにより、その譲渡損失が損益通算の対象になります。
さらに、損失の繰越控除も利用できるので、3年間はその譲渡損失を繰り越せます。
新しく購入した自宅の住宅ローンが10年以上の場合「住宅借入金等特別控除」を利用できます。

   損益通算の対象になる
   損失の繰り越し控除(3年間)が可能
   住宅借入金等特別控除が利用できる

なお、合計所得金額が3,000万円を超える場合は本特例の適用は受けられません。



 ─────── COPYRIGHT (C) Katasuhiko Nakano All Rights Reserved. ───────

テーマ : FP資格独学取得
ジャンル : 学校・教育

2級FP技能士 2008年9月学科試験 問題 39

タックスプランニング

 消費税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.消費税の納税義務者に該当するか否かを判定する基準期間とは、法人の場
  合は、課税期間となる事業年度の前事業年度をいう。
2.免税事業者が消費税課税事業者選択届出書を提出して課税事業者となった
  場合は、事業を廃止した場合を除き、2年間は免税事業者に戻ることはで
  きない。
3.基準期間における課税売上高が5,000万円を超える課税事業者は、簡易
  課税制度の適用を受けることはできない。
4.株式の売買手数料や土地の譲渡に係る仲介手数料には、消費税が課される。



中野克彦
 解説者:中野 克彦

   (経営コンサルタント、CFP(R)、1級FP技能士)




解答と解説 正解:1 【消費税】


3級では出題されない、消費税についての問題です。消費税も出題の範囲が限られています。ポイントを絞った学習が求められます。


1.×:基準期間とは、法人の場合は「前々事業年度」個人の場合hあ「前々
    年」をいいます。

2.○:簡易課税制度を選択すると、2年間は取りやめる事ができません。

3.○:簡易課税制度の適用を受けられるのは、基準期間における課税売上高
    が5,000万円以下の事業者です。

4.○:株式の売買手数料等の仲介手数料には消費税がかかります。



消費税は、日本国内の事業者が事業の対価を得た場合に通常課税されます。しかし、消費税が課税されない、非課税取引もあります。


(1) 課税売上高が1,000万円以下

課税期間の基準期間(前々事業年度)の課税売上高が、1,000万円以下の事業者は、消費税等の納税義務が免除されます。


    前々年    前 年    課税期間  
 ├──────┼──────┼──────┼───────
   基準期間
     ↓
   課税売上高
    1,000万円以下 ────→ 免税事業者
    1,000万円超  ────→ 課税事業者


(2) 資本金が1,000万円以上

新設法人の場合、基準期間が存在しません。その時は、資本金が免税か課税かの判断材料になります。


    前々年    前 年    課税期間  
 ├──────┼──────┼──────┼───────
   基準期間          新設法人 
     ↓
   存在しない          資本金
                  1,000万円以上 → 課税事業者



ここまではよろしいでしょうか。免税事業者と課税事業者かの判断ができるようになることがポイントです。同じ1,000万円ですが、課税売上高と資本金と、その内容は全く異なっている点に注意してください。


次は、消費税の納付税額の計算についてです。

消費税の税率は4%であり、そのほかに1%(消費税の25%)の地方消費税があります。モノを仕入れて販売する小売店の場合、仕入れるときには、消費税を支払いますが、モノが売れた場合は、お客さんから消費税を受け取ります。

この場合、小売店が納付する消費税額は、次のようになります。

  ┌────────────────────────────┐
  │消費税額   = 課税売上高×4% ? 課税仕入高×4%│
  │地方消費税額 = 消費税額×25%           │
  └────────────────────────────┘

これだけ見るとシンプルですが、売上から差し引くものは仕入原価だけではありません。たとえば、光熱費などもあります。光熱費にも消費税はかかりますが、売上とは関係ないので、課税仕入高の消費税には含めません。

細かく計算しようとすると、なかなか複雑になってくるのです。そこで、簡易課税制度というものがあります。


(3) 課税売上高が5,000万円以下

課税期間の基準期間における課税売上高が5,000万円以下の事業者は、簡易課税制度を選択することができます。

    前々年    前 年    課税期間  
 ├──────┼──────┼──────┼───────
   基準期間
     ↓
   課税売上高
    5,000万円以下 ────→ 簡易課税制度


簡易課税制度とは、卸売業や小売業など、業種に応じた「みなし仕入率」というものを使い、簡便的に消費税額を計算しようというものです。この制度適用を受けるには、「簡易課税制度選択届出書」を提出する必要があります。この制度を選択すると、原則2年間は取りやめることができません。

  ┌──────────────────────┐
  │第1種(卸売業)・・・・・・・・・・・90%│
  │第2種(小売業)・・・・・・・・・・・80%│
  │第3種(農業、製造業、建設業等)・・・70%│
  │第4種(飲食業、金融・保険業等)・・・60%│
  │第5種(不動産業、サービス業等)・・・50%│
  └──────────────────────┘
         ↓   ↓   ↓
  ┌────────────────────────────────┐
  │消費税額  =課税売上高×4%?課税仕入高×みなし仕入れ率×4%│
  │地方消費税額=消費税額×25%                 │
  └────────────────────────────────┘


最後に、確定申告と納付についてですが、

 事業者   : 課税期間終了後2カ月以内 → 確定申告書を提出
 個人事業者 : 翌年3月31日まで    → 確定申告書の提出と納付期限



 ─────── COPYRIGHT (C) Katasuhiko Nakano All Rights Reserved. ───────

テーマ : FP資格独学取得
ジャンル : 学校・教育

2級FP技能士 2008年9月学科試験 問題 30

金融資産運用

 金融商品取引法に関する次の文章の空欄(ア)?(ウ)にあてはまる語句
の組み合わせとして、正しいものはどれか。

┌─────────────────────────────────┐
│ 金融商品取引法により、金融商品取引業者は、第一種金融商品取引業、│
│第二種金融商品取引業、( ア )業、投資運用業の4つに区分して規制│
│される。                             │
│ 金融商品取引法では、投資者を( イ )投資家とそれ以外の投資家 │
│(いわゆる一般投資家)に区分しており、一般投資家に対する販売・勧誘│
│に関しては広告規制、( ウ )義務、適合性の原則などが適用される。│
└─────────────────────────────────┘
1.(ア)投資信託    (イ)機関 (ウ)契約締結前の書面交付
2.(ア)投資信託    (イ)特定 (ウ)面前説明
3.(ア)投資助言・代理 (イ)機関 (ウ)面前説明
4.(ア)投資助言・代理 (イ)特定 (ウ)契約締結前の書面交付



中野克彦
 解説者:中野 克彦

   (経営コンサルタント、CFP(R)、1級FP技能士)




解答と解説 正解:4 【金融商品取引法】


 金融商品取引法の問題です。この法律は、「金融商品販売法」や「消費者契約法」とは異なり、かなり奥深い法律になっています。

そもそも、金融商品販売法の昔の名前は、かの有名な「証券取引法」なのです。その当時は、金融先物取引法、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、外国証券業者に関する法律など金融商品それぞれに、法律がありましたが、それらをまとめ、さらに証券取引法を強化させ、「金融商品取引法」になったのです。

今回は、この問題を通して「金融商品取引法」をマスターしていきましょう。


1.金融商品取引法でワンストップショッピング

今までは、株を買うなら証券会社、外国為替は金融先物取引業者、抵当証券は抵当証券業者と、それぞれ取引する場所に行かなければ買い物ができませんでした。そこで登場したのがワンストップショッピングを可能にした金融商品取引法です。

金融商品取引業者であれば、株、外国為替、投資助言などいろいろなサービスを私たちは受けることができます。



2.投資家のタイプを3つに分類

金融商品取引法では、次のように3つのタイプに投資家を分けています。

 プロ中のプロ → 適格機関投資家(証券会社や銀行など)
 プロ扱い   → 特定投資家(一定の要件を満たす会社)
 その他    → 一般投資家(個人投資家)

相手が一般投資家の場合には、取引をする前に、取引の内容を説明した書面を交付するなどの義務が証券会社にはあります。しかし、特定投資家の場合は証券会社にそのような義務はありません。プロ扱いされるので、当然知っていることとみなされてしまいます。



3.金融商品取引法の目的

ひとことで目的を言ってしまえば、「投資家の保護」です。
株などの発行者には、しっかりと情報公開することを義務ずけ、仲介者には、虚偽のことを言ったり、誤解を招く表示をしたりすることを禁じています。



4.金融商品取引法

もう少し金融商品取引法の詳細についてみていきましょう。

金融商品取引法の中身をみると、大きく3つの内容になっています。
 ・「発行者」→情報公開
 ・「仲介者」→仲介の役割と義務
 ・「投資家」→禁止行為

FPの問題では「仲介者」に関する問題が多く出題されています。


(1)「発行者」の情報公開

株式などの有価証券を、企業が発行しても、私たちはその情報を知ることはなかなか難しいものです。そこで、次の2つの情報が大切になってきます。

 ・証券情報・・・株式の種類や数などの、株式の情報
 ・企業情報・・・経営成績や財政状態などの、企業の情報

私たちはそれを、目論見書という形で直接確認することもできます。


(2)「仲介者」の役割と義務

まず金融商品取引業者には次の4種類があります。

 ・第一種金融商品取引業 → 株式や投信の取引業務
 ・第二種金融商品取引業 → ファンドやデリバティブの取引業務
 ・投資助言・代理業   → 投資家へのアドバイス業務
 ・投資運用業      → 投資家の資産運用業務

FPの試験では、「投資助言・代理業」について問われることが多くあります。


(3)「投資家」の禁止行為

これは、未公表の情報で取引をするインサイダー取引や、見せかけの取引をする相場操縦などを禁止するものです。試験ではあまり出されなさそうですが、私たちは気をつける必要があります。



いかがでしたでしょうか。とかく「投資助言・代理業」のところばかりが試験ではクローズアップされてきましたが、最近はこの問題をみても分かる通り「特定投資家」の話など、その範囲が広がりを見せています。

ここで説明したことは押さえておくようにしてください。最後になりましたが本問の答えは選択肢の4が正解になります。



 ─────── COPYRIGHT (C) Katasuhiko Nakano All Rights Reserved. ───────

テーマ : FP資格独学取得
ジャンル : 学校・教育

2級FP技能士 2008年9月学科試験 問題 15

リスク管理

 法人が契約者・保険料負担者である生命保険の経理処理に関する次の記
述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.保険金受取人を法人とする定期保険特約付終身保険を解約した場合、受け
  取った解約返戻金の額と資産計上している積立金との差額を、雑収入また
  は雑損失として計上する。
2.被保険者が役員・従業員全員で、死亡保険金受取人が被保険者の遺族かつ
  満期保険金受取人が法人である養老保険は、所定の要件に該当する場合、
  支払う保険料の2分の1を保険料積立金として資産に計上し、残りの2分
  の1を福利厚生費として損金に算入することができる。
3.法人が定期保険の配当金の通知を受けたときは、配当金の金額と積立配当
  金に対する利子の金額を益金に算入する。
4.法人が入院給付金を受け取った後、その全額を被保険者である役員・従業
  員に見舞金として支払った場合は、経理処理は必要ない。



中野克彦
 解説者:中野 克彦

   (経営コンサルタント、CFP(R)、1級FP技能士)




解答と解説 正解:1 【法人の経理処理】


 3級ではほとんど出題されない「法人の経理処理」の問題を選んでみました。3級で出されない分、2級では頻繁に見受ける問題です。こういった問題こそしっかりと学習すべきところです。


1.○:解約返戻金と資産計上している積立金に差額があった場合、雑収入・
    雑損失として計上します。

2.○:いわゆる「ハーフタックスプラン」です。これは3級でも出題される
    基礎事項です。

3.○:定期保険の保険料は全額損金算入になります。しかし、配当金や積み
    立てた配当金についた利子を受け取った場合は、益金算入になります。

4.×:法人が入院給付金を受け取った場合は、経理処理が必要になります。



分かったような、分からないような「法人の経理処理」ではないでしょうか?

この問題を通じて、経理処理をマスターしていきましょう。

基本は、法人が契約者であり、保険料を支払っているという点です。この保険料の扱いが重要なんです。通常、法人にとって保険料の支払いが自社のためであれば資産計上、従業員・役員のためであれば、損金算入と考えて大きな問題はないと思います。

ちなみに、なぜ法人が経理処理をするのかといえば、法人税をいくら支払うことになるのかを計算するためです。

支払った保険料が「損金算入」となれば、当然、支払う税金は少なくなります。一方、「資産計上」の場合は、支払う税金は変わらず少なくなりません。

つまり、支払った保険料が「損金算入」の扱いになると節税効果が期待できるので、経営者の立場で考えると嬉しいわけです。

このイメージで、それぞれの保険商品についてみていきましょう。
なお、下記において特約保険料については「損金算入」されます。


(1) 定期保険

定期保険の場合、法人が支払った保険料は、保険金受取人が「従業員・役員本人または遺族」であっても、「法人」であっても、「損金算入」されます。

                  ┌─────┐
                  │<受取人>│ ┏━━━━━━━━┓
                ┌→│     │⇒┃保険料は損金算入┃
┌─────┐ ┌──────┐│ │本人・遺族│ ┗━━━━━━━━┛
│<契約者>│ │<被保険者>││ └─────┘
│     ├→│      ├┤
│ 法 人 │ │役員・従業員││ ┌─────┐
└─────┘ └──────┘│ │<受取人>│ ┏━━━━━━━━┓
                └→│     │⇒┃保険料は損金算入┃
                  │ 法 人 │ ┗━━━━━━━━┛
                  └─────┘



(2) 終身保険

終身保険は貯蓄性があるので、法人が保険金を受け取る場合、「保険料積立金」として「資産計上」することになります。その他については、「損金算入」されます。なお、従業員・役員本人および遺族が保険金を受け取る場合は、「給与・報酬」として計上されます。

                  ┌─────┐
                  │<受取人>│ ┏━━━━━━━━┓
                ┌→│     │⇒┃保険料は給与報酬┃
┌─────┐ ┌──────┐│ │本人・遺族│ ┗━━━━━━━━┛
│<契約者>│ │<被保険者>││ └─────┘
│     ├→│      ├┤
│ 法 人 │ │役員・従業員││ ┌─────┐
└─────┘ └──────┘│ │<受取人>│ ┏━━━━━━━━┓
                └→│     │⇒┃保険料は資産計上┃
                  │ 法 人 │ ┗━━━━━━━━┛
                  └─────┘



(3) 養老保険

養老保険は、死亡保険金と満期保険金をだれが受け取るかによって、その経理処理は異なります。いちばん有名なのが、下記の「ハーフタックス・プラン」です。

                  ┌─────┐
                  │<受取人>│
                ┌→│死亡保険金├┐ハーフタックス・プラン
┌─────┐ ┌──────┐│ │本人・遺族││ ┏━━━━━━━━┓
│<契約者>│ │<被保険者>││ └─────┘│ ┃1/2→資産計上┃
│     ├→│      ├┤        ├→┃        ┃
│ 法 人 │ │役員・従業員││ ┌─────┐│ ┃1/2→損金算入┃
└─────┘ └──────┘│ │<受取人>││ ┗━━━━━━━━┛
                └→│満期保険金├┘
                  │ 法 人 │
                  └─────┘



(4) 個人年金保険

個人年金保険は、死亡給付金と年金をだれが受け取るかによって、それぞれ経理処理の扱いが異なります。ともに法人が受け取る場合は「資産計上」、ともに従業員・役員および遺族が受け取る場合は、「給与・報酬」として計上されます。死亡給付金を従業員・役員の遺族が、年金を法人が受け取った場合の経理処理になります。

                  ┌─────┐
                  │<受取人>│
                ┌→│死亡給付金├┐
┌─────┐ ┌──────┐│ │本人・遺族││ ┏━━━━━━━━┓
│<契約者>│ │<被保険者>││ └─────┘│ ┃9/10→資産計上┃
│     ├→│      ├┤        ├→┃        ┃
│ 法 人 │ │役員・従業員││ ┌─────┐│ ┃1/10→損金算入┃
└─────┘ └──────┘│ │<受取人>││ ┗━━━━━━━━┛
                └→│ 年 金 ├┘
                  │ 法 人 │
                  └─────┘



定期保険特約付終身保険の場合は、終身部分の保険料と定期部分の保険料に分け、それぞれ上記(1)、(2)と同様の経理処理を行っていきます。

なれないと少々戸惑いがちの問題ですが、できるだけ早くなれるよう頑張ってください。



 ─────── COPYRIGHT (C) Katasuhiko Nakano All Rights Reserved. ───────

テーマ : FP資格独学取得
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

Fp Support Party

Author:Fp Support Party


みなさま、こんにちは!


2級FP技能士試験は、3級に比べ学科も実技も広さと深さが増していますが、共通している部分もかなりあります。2級でしか勉強しない部分をまず押さえることが効率的に勉強をする方法の一つです。「独学」での合格も十分可能です。


CFP、1級FP技能士の資格を持つ、私たちのアドバイスをぜひお役立てください!

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
QRコード
QRコード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。