~ 2級FP技能士 独学合格への道 ~

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2級FP技能士 2008年9月学科試験 問題 15

リスク管理

 法人が契約者・保険料負担者である生命保険の経理処理に関する次の記
述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.保険金受取人を法人とする定期保険特約付終身保険を解約した場合、受け
  取った解約返戻金の額と資産計上している積立金との差額を、雑収入また
  は雑損失として計上する。
2.被保険者が役員・従業員全員で、死亡保険金受取人が被保険者の遺族かつ
  満期保険金受取人が法人である養老保険は、所定の要件に該当する場合、
  支払う保険料の2分の1を保険料積立金として資産に計上し、残りの2分
  の1を福利厚生費として損金に算入することができる。
3.法人が定期保険の配当金の通知を受けたときは、配当金の金額と積立配当
  金に対する利子の金額を益金に算入する。
4.法人が入院給付金を受け取った後、その全額を被保険者である役員・従業
  員に見舞金として支払った場合は、経理処理は必要ない。



中野克彦
 解説者:中野 克彦

   (経営コンサルタント、CFP(R)、1級FP技能士)




解答と解説 正解:1 【法人の経理処理】


 3級ではほとんど出題されない「法人の経理処理」の問題を選んでみました。3級で出されない分、2級では頻繁に見受ける問題です。こういった問題こそしっかりと学習すべきところです。


1.○:解約返戻金と資産計上している積立金に差額があった場合、雑収入・
    雑損失として計上します。

2.○:いわゆる「ハーフタックスプラン」です。これは3級でも出題される
    基礎事項です。

3.○:定期保険の保険料は全額損金算入になります。しかし、配当金や積み
    立てた配当金についた利子を受け取った場合は、益金算入になります。

4.×:法人が入院給付金を受け取った場合は、経理処理が必要になります。



分かったような、分からないような「法人の経理処理」ではないでしょうか?

この問題を通じて、経理処理をマスターしていきましょう。

基本は、法人が契約者であり、保険料を支払っているという点です。この保険料の扱いが重要なんです。通常、法人にとって保険料の支払いが自社のためであれば資産計上、従業員・役員のためであれば、損金算入と考えて大きな問題はないと思います。

ちなみに、なぜ法人が経理処理をするのかといえば、法人税をいくら支払うことになるのかを計算するためです。

支払った保険料が「損金算入」となれば、当然、支払う税金は少なくなります。一方、「資産計上」の場合は、支払う税金は変わらず少なくなりません。

つまり、支払った保険料が「損金算入」の扱いになると節税効果が期待できるので、経営者の立場で考えると嬉しいわけです。

このイメージで、それぞれの保険商品についてみていきましょう。
なお、下記において特約保険料については「損金算入」されます。


(1) 定期保険

定期保険の場合、法人が支払った保険料は、保険金受取人が「従業員・役員本人または遺族」であっても、「法人」であっても、「損金算入」されます。

                  ┌─────┐
                  │<受取人>│ ┏━━━━━━━━┓
                ┌→│     │⇒┃保険料は損金算入┃
┌─────┐ ┌──────┐│ │本人・遺族│ ┗━━━━━━━━┛
│<契約者>│ │<被保険者>││ └─────┘
│     ├→│      ├┤
│ 法 人 │ │役員・従業員││ ┌─────┐
└─────┘ └──────┘│ │<受取人>│ ┏━━━━━━━━┓
                └→│     │⇒┃保険料は損金算入┃
                  │ 法 人 │ ┗━━━━━━━━┛
                  └─────┘



(2) 終身保険

終身保険は貯蓄性があるので、法人が保険金を受け取る場合、「保険料積立金」として「資産計上」することになります。その他については、「損金算入」されます。なお、従業員・役員本人および遺族が保険金を受け取る場合は、「給与・報酬」として計上されます。

                  ┌─────┐
                  │<受取人>│ ┏━━━━━━━━┓
                ┌→│     │⇒┃保険料は給与報酬┃
┌─────┐ ┌──────┐│ │本人・遺族│ ┗━━━━━━━━┛
│<契約者>│ │<被保険者>││ └─────┘
│     ├→│      ├┤
│ 法 人 │ │役員・従業員││ ┌─────┐
└─────┘ └──────┘│ │<受取人>│ ┏━━━━━━━━┓
                └→│     │⇒┃保険料は資産計上┃
                  │ 法 人 │ ┗━━━━━━━━┛
                  └─────┘



(3) 養老保険

養老保険は、死亡保険金と満期保険金をだれが受け取るかによって、その経理処理は異なります。いちばん有名なのが、下記の「ハーフタックス・プラン」です。

                  ┌─────┐
                  │<受取人>│
                ┌→│死亡保険金├┐ハーフタックス・プラン
┌─────┐ ┌──────┐│ │本人・遺族││ ┏━━━━━━━━┓
│<契約者>│ │<被保険者>││ └─────┘│ ┃1/2→資産計上┃
│     ├→│      ├┤        ├→┃        ┃
│ 法 人 │ │役員・従業員││ ┌─────┐│ ┃1/2→損金算入┃
└─────┘ └──────┘│ │<受取人>││ ┗━━━━━━━━┛
                └→│満期保険金├┘
                  │ 法 人 │
                  └─────┘



(4) 個人年金保険

個人年金保険は、死亡給付金と年金をだれが受け取るかによって、それぞれ経理処理の扱いが異なります。ともに法人が受け取る場合は「資産計上」、ともに従業員・役員および遺族が受け取る場合は、「給与・報酬」として計上されます。死亡給付金を従業員・役員の遺族が、年金を法人が受け取った場合の経理処理になります。

                  ┌─────┐
                  │<受取人>│
                ┌→│死亡給付金├┐
┌─────┐ ┌──────┐│ │本人・遺族││ ┏━━━━━━━━┓
│<契約者>│ │<被保険者>││ └─────┘│ ┃9/10→資産計上┃
│     ├→│      ├┤        ├→┃        ┃
│ 法 人 │ │役員・従業員││ ┌─────┐│ ┃1/10→損金算入┃
└─────┘ └──────┘│ │<受取人>││ ┗━━━━━━━━┛
                └→│ 年 金 ├┘
                  │ 法 人 │
                  └─────┘



定期保険特約付終身保険の場合は、終身部分の保険料と定期部分の保険料に分け、それぞれ上記(1)、(2)と同様の経理処理を行っていきます。

なれないと少々戸惑いがちの問題ですが、できるだけ早くなれるよう頑張ってください。



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2級FP技能士 2008年5月学科試験 問題 14

リスク管理

問題 14
 
生命保険契約に基づき個人が受け取った保険金・給付金の課税に関する次
の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.生前に被保険者が受け取る高度障害保険金や特定疾病保険金、リビング
  ニーズ特約による保険金は、所得税・住民税の課税対象とはならない。
2.被保険者がリビングニーズ特約で受け取った保険金が、被保険者死亡時に
  現金として残っていた場合、その現金は相続税の課税対象とはならない。
3.被保険者が受け取る障害給付金や入院給付金は、所得税・住民税の課税対
  象とはならない。
4.被保険者の配偶者もしくは直系血族または生計を一にするその他の親族が
  受け取る高度障害保険金は、所得税・住民税の課税対象とはならない。



なかじまともみ
 解説者:なかじま ともみ

   (幼稚園教諭、保育士、CFP(R)、1級FP技能士)



解答と解説 正解:○ 【生命保険と税金】

3級でリスク管理で出題される税金の問題は、保険料控除や、非課税の保険金について等でしたが、2級になると細かい部分まで出題されるようになります。とくに税金に関係する出題が大幅に増えます。

今回は生命保険と税金について取り上げてみました。


1.○:これは3級と同じところです。病気やけがで受け取る保険金、リビン
    グニーズや特定疾病保険金のように生前に受け取った保険金は非課税。

2.×:死亡時に現金が残っていたら、他の相続財産と同じように預貯金とし
    て残っていれば、それは相続財産となって相続税の計算をます。

3.○:障害給付金や入院給付金も非課税

4.○:高度障害保険金を本人に意思能力がなく、保険金の請求ができない場
    合などは通常死亡保険金受取人が代理として請求をすることができる。

今回はリビングニーズや特定疾病、高度障害保険金についての問題でした。
どれも生前に受け取ることができる保険金です。


保険金の基本は、本人が生きているうちに受け取る医療給付金は非課税です。
入院給付金や、手術給付金など。

死亡保険金には、契約者(お金を払う人)、被保険者(ほけんの対象)、保険金受取人の登場人物の違いによって税金がかかりました。

所得税、相続税、贈与税です。
  

 ┌────┬──────┬──────┬───────┐      
 │契約者 │ 被保険者 │  受取人 │ 税金    │        
 ├────┼──────┼──────┼───────┤      
 │ 夫  │  夫   │  妻   │ 相続税   │   
 │    │      │      │       │      
 ├────┼──────┼──────┼───────┤      
 │ 夫  │  妻   │  夫   │ 所得税   │        
 │    │      │      │(一時所得) │ 
 ├────┼──────┼──────┼───────┤      
 │ 夫  │  妻   │  子   │ 贈与税   │  
 │    │      │      │       │      
 └────┴──────┴──────┴───────┘      
                                   

さて、今回の問題は、
「リビングニーズ特約で受け取った保険金が、被保険者死亡時に現金として残っていた場合、その現金は相続税の課税対象とはならない。」

というところが×でしたが、分かりましたか?

非課税で受け取ったんだから、相続財産にならないんじゃないの?と思われたかもしれませんが
非課税なのは、受け取ったときです。

保険金というところで引っかかってしまいますが、
通常死亡した時に、銀行にある預貯金はそのまま相続財産として計算します。

その現金の中に、リビングニーズで受け取って、治療に使っていないお金が入っているということでしょうか。

お金に色をつけられませんので、どれが保険金の残りなのか、お給料として振り込まれたものなのか、退職金なのかということは分かりませんよね。

だから、今回のあまった保険金もこの預貯金の中で一緒に計算します。


では今回のまとめです。

治療のための保険金は非課税
死亡したあとの保険金は税金がかかる。

リビングニーズも、特定疾病も、高度障害保険金も、
生前に「治療のためにお金を使う」
ということで、非課税チームに入ります。

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